ORIGINAL COCKTAILS at HOME
No.6
RECIPE
- RONRICO RUM GOLD30ml
- 紅茶45ml
- レモンジュース15ml
- シロップ(1:1=水:砂糖)15ml
- 牛乳60ml
- 茶葉
プロのバーテンダーが実際に使う透明化マジックを、少しだけご紹介。
レモンとミルクさえあれば、誰でもできるのです。
BASE SPIRITS
RONRICO RUM GOLD
1860年に、プエルトリコで誕生した歴史あるカリビアン・ラム。
禁酒法時代以前から操業しているのは、このロンリコ社のみです。「ロンリコ」という名前は、「ラム」のスペイン語の「ロン(ron)」と、「豊かな、おいしい」という意の「リコ(rico)」を合わせたもので、「豊かな味わいのラム」という意味が込められています。ロンリコ社のラムは、正統派のドライな味わいで、カリビアンアイランドを象徴するラムの逸品として、世界中の人々に親しまれています。
TIPSバーテンダーの知恵
RONRICO RUM GOLDを使いたい理由
このラムは、アメリカの禁酒法時代にも、唯一製造を許されていた歴史的ラム。
1860年創業から今まで、世界中で親しまれています。
今回のロンリコ ゴールドは、なめらかな且つ樽熟成による深みが共存するとてもバランスの良いラムで、飲み手を選ばない素晴らしいラムです。
材料を混ぜ、ミルクを加える
- 容器に、ミルクが最後になるように全ての材料を注ぎ入れる。
この時は最終的にしっかり混ざるので、ミルク以外は順番は気にしなくて良い。
レモンジュースのクエン酸と、ミルクの持つタンパク質が反応を起こし、凝固し分離する。
レモンジュースを加えた後は、ミルクを注ぎ入れた瞬間に凝固が始まるので、ミルクは必ず最後に加えることに注意。 - スプーンで混ぜ、レモンとミルクによる反応をしっかり全体に行き渡らせる。
バーテンダーの間だと、凝固している部分をカードという。
このクエン酸とタンパク質による反応を起こす技法はバーテンダーの透明化カクテルで実際によく使われるので、覚えておくといろいろと応用が効く。
液体を濾過し、透明化する
- コーヒー用のペーパーフィルターで、Step 1の液体を漉す。
反応により凝固した部分はペーパーに引っかかり、それ以外の液体部が点滴で下に落ちる。
ペーパーをセットできるコーヒードリッパーがあると便利だが、ない場合はペーパーフィルターを茶越しに引っ掛ければ、同じように漉すことができる。
また、バーテンダーの現場だと一度に大量に漉すことが多いので、大きめの布を使って漉すこともあるが、技法は一緒である。この過程により、乳製の香りは液体につくので、透明なのにまろやかな液体が作れる。 - 液体がしっかり落ちるのを待つ。
プロの現場だと他の仕込みをしながら漉し終わるのを待つ場合が多い。
待つ間にグラスに氷を入れて準備
- 氷をタンブラーグラスに入れる。
- バースプーンでステアする。
この時、次に入れる液体のストレスにならないよう、グラスを冷やし氷の温度に近づけてあげるイメージ。
また、氷の溶けやすい角の部分を先に溶かしておくことで、のちの工程での加水を抑えることができる。 - グラスを冷やすときに溶けた氷の水を、しっかりとグラスから切ってあげる。
慣れてきたらバースプーンで氷を抑えながらで良いが、難しい場合はトング等で抑えたほうがベター。
透明化した液体を注ぐ
- Step 2で透明化した液体をグラスに注ぎ入れる。
バーテンダーはこの技法を使って大きいロットで透明化し、注ぎ入れる前の状態でボトリングしたものをストックしておく場合もある。
そうすることによって、オーダーが重なり忙しくなる時間帯でも、お客様をまたせず、味もブレずにカクテルを提供できる。 - ステアして、液体を冷やす。漉している段階で、ある程度カクテルの材料は混ざり合っているので、液体を混ぜるイメージよりは、理想の液体の温度まで冷やすことに意識を置く。
特に透明化した液体をボトリングしておいておけば、瓶内でかなり材料は馴染む。
ボトリングしたまま冷蔵保存をしておくこともできるが、フレッシュのレモンジュースやお茶も入っているため、長く保管していると変質があり、ものにもよるがこのタイプのカクテルを保存する場合、7日以内には飲み切たい。
保管する際は必ず要冷蔵で、常温状態で放置は変質を早めるので極力控える。
仕上げに茶葉をまぶす
- 紅茶の茶葉をトップに散らす。
氷の上に乗せるようにできるとより良い。
その方が液体に触れすぎず香りを失わず、鼻がグラスに近づいた際に香りを楽しむことができる。
また、紅茶の茶葉の代わりに、相性の良さそうなスパイスのパウダー等をガーニッシュにしても良い。いろいろ試すと意外な組み合わせが合うこともあり、新しい発見に繋がる。